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「アットあしがら」と読んでください。 新しく、あしがら地域を視野に入れた「市民政治グループ」です。 政治団体登録をしていますので、政治団体でもあります。 私たちは、市民が政治に参加をすることで この地域の実情に合わせたまちづくりをしていこうと考えています。 行政や政治家がつくる政策を待っているのではなく、 個人が感じている「生きづらさ」や、暮らしの中での課題を 自分から発信し、同じように考える仲間と集い、 いっしょに考えたり、意見を交換したりしながら 「どうしたら解決できるか」を市民から提案し、 政治を使って解決していく。 そんな「市民自治」を進めていく政治団体です。 連絡先は以下のアドレスから送信下さい。
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映画レビュー ニッポンの嘘 福島菊次郎

体重40キロに満たない小柄な老人がよろけながら旧式のニコンにぶら下がるようにしてシャッターを切る。南相馬、荒野の首無し地蔵。

カメラマン福島菊次郎の原点は、ヒロシマの被爆者中村杉松との出会いにある。菊次郎本人が語るところによれば、あまりの鋭い眼光にたじろいで、シャッターを切ることが出来ず、正面から撮影できるようになるのに3年かかった。それほどまでに中村氏の怒りと絶望は激しく深いものであった。「わしの仇をとってくれ」中村氏はそう言って撮影を許し、その後10年にわたる取材が続く事になる。中村氏の死後、弔問に訪れると「何しに来た」と長男に激しい拒絶の言葉を投げつけられる。築いて来たつもりの信頼関係が一瞬にして崩壊する。

この取材によって、彼のスタイルは確立する。取材対象に徹底的に寄り添うこと、そして怒りを共有すること。ジャーナリストであるかぎり、はじめに拒絶すべきは中立公正という欺瞞である。たとえば三里塚闘争、巨木に自らを針金で縛り付けた青年の叫び、針金の最後の一巻きは菊次郎自身によるものかもしれない。たとえば、東大安田講堂。デモ隊の最前列から機動隊の無慈悲な暴力を写し取る。催涙ガスの合間から振りおろされる警棒をカメラで受け止めるかのような徹底した現場主義。

しかし、映画の中の福島菊次郎は、苛烈な仕事ぶりとは対照的な心優しい老人である。愛犬ロクとの食事のシーン、補聴器を買いに行った眼鏡店での店員とのやり取り、どうか起動しますようにと手を合わせて崩壊寸前のワープロを拝んだり、随所にあらわれる彼のユーモア。生活保護も年金も拒否して極貧をむしろ楽しむかのようなひょうひょうとした生活ぶりが描写されている。

最後に中村杉松の墓を訪れた福島菊次郎の姿がうつされた。彼は墓石を抱きしめ嗚咽していた。おそらく彼はこう言ったに違いない。「杉松さんよ。わしはまだあんたのかたきがとれてない。ゆるしてくれ。」

彼は70年間国家の欺瞞に怒り続けている。しかしその憤怒は常に弱者への優しさに裏打ちされている。私たちは彼のように怒り続けられるだろうか。私はほとんど司馬遼太郎が嫌いなのだが、アイルランド人を評して「百敗の民」としたところはとても印象深い。言うなら、福島菊次郎は「百敗の男」なのだ。ピカドンの仇がとれていないのに、なぜ福島なのか?彼は南相馬の荒野をにらみながらそう思ったに違いない。彼の戦いはまだまだ続く。

(記事作成 加門史裕)

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コメント

わたしも本日、大阪での初日いってきました!
多くの人に観てもらいたいです。ありがとう。



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